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現実と妄想の狭間 圧倒的な現実その1 日本人の理想と現実

60年以上前。
日本人は戦争をした。
アメリカをはじめとする欧米各国を相手に。
戦場こそアジア・太平洋であったものの、欧米各国を相手に堂々と戦った。
方法論には誤りがあったかもしれない。
それによって、大きな傷を残してしまったのかもしれない。
しかし、そこで信じた正義こそが、日本人の正義ではなかろうか。
日本人が、それを貫くために戦った戦争。

まさか、あの戦争が、日本人にとってただただ愚劣なだけの戦争だとはよもや言うまい。
戦争を省みる者たちが、それでは何故あのような無謀な戦争に駆り立てられたか、その日本人の心の動きを考えることなく、他国の人間の言い分だけで全てを断罪するような天に唾吐くような真似を出来ようものか。

そして、それが全面戦争となったのは、欧米型の価値観(キリスト教的価値観)と、日本式の価値観の相違からの「文明の対立」ではなかったのかと。
だからこそ、あれだけの負け戦にも、日本は突入せざるを得なかったし、引くことなど出来なかったのではないでしょうか。


そして現在。
イラク戦争突入直前の動きを思い出していただきたい。
9・11テロを決行したアルカイダ。
それをかばい立てしたとして攻め立てられたアフガニスタン。
そんな話がケリがつくかつかぬかという間のイラク戦争。
その間わずか半年ほどではなかったでしょうか。
不自然なほどのイスラム圏への攻撃。
この引き金となった9・11テロからして、イスラム圏からの、かねてのアメリカの攻勢への精一杯の抵抗ではなかったか。

そう考えると、一連の騒動からイラク派兵。
その前からの、アラブ諸国を「民主化」(これもキリスト教的発想ではないかと。)しようとする、アメリカの圧力。
グローバルスタンダードと称する、世界のアメリカ化。

イラクが全て正しいわけではない。
というより、世の中に普遍化できる正義なんて無いのではないか。
先の私が語った60年前の日本の正義だって、あくまで「日本の」正義にすぎないのだ。

逆にイラク戦争の大義も、派兵の意義もアメリカの正義に過ぎないわけで。


文明の衝突を戦い抜き全てを失った祖国を考えれば。
かつて同じようにアメリカの正義と戦った祖国を考えれば。
どちらの正義にしても、我々が信じてきた正義ではないわけで。
だからこそ、双方の言い分を我々の正義で冷静に判断すべきで。
それすら叶わない政治的状況ならば。

派兵しないで国際情勢渡っていけるものなら、それがベストの選択ではないか、と激しく思ったわけです。

無論、国際情勢を鑑みての判断としての派兵を否定はできないが、私が学んだ歴史の中の日本の正義から考えるに、派兵賛成派、反対派ともども、先人たちの信じた正義などどこ吹く風。
日本という国に誇りを感じるどころか、その正義を埃のように吹き飛ばしてしまっている様が、無念でなりません。
by blue_blog | 2004-04-10 03:43 | 青色文庫